あの子は、いなくなったのではない。 あなたの中に、広がった。
突然
涙が出そうになった。
何でもない瞬間に
あの子を思い出した。
でも
それは悲しみではない。
まだ
つながっている証拠。
だから
涙のまま座る。
同座チャンネル線香を一本
静かに立てた。
煙は
ゆっくり空へ昇っていく。
昔の人は
この煙を見ながら
亡き人を思った。
どこか遠くへ
行ったのではない。
ただ
見えない世界に
移っただけ。
だから今日も
煙の向こうに
静かに坐る。
それが
同座。
愛猫アルが亡くなったとき
私は僧侶でありながら
深いペットロスを経験しました。
名前を呼び、写真を見て
気配を探す日々。
ある日ふと思いました。
「何もしないで
この子の余韻のそばに座ればいい」
その時間を
私は 同座 と呼ぶことにしました。